HAQM Web Services ブログ
週刊AWS – 2021/3/8週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。今週も週刊AWSをお届けします。
週刊AWSでは、AWS What’s Newで発表されたAWSサービスの新機能や新サービスを紹介していますが、今回はそこに載っていないものから1つご紹介します。
– AWSが「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)」に登録されました
上記は3/12にブログに掲載されたもので、AWSが日本政府の情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)に登録された事の紹介です。このようにAWSではサービスの機能改善以外の方法でもお客様が利用しやすい環境の整備を続けています。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2021年3月8日週の主要なアップデート
- 3/8(月)
- Amplify Android での Kotlin 言語のデベロッパーエクスペリエンス改善の発表
Amplify AndroidがKotlinのサポートを強化し、より使いやすくなりました。AWS Amplifyはスケーラブルなフルスタックアプリケーションを構築するのに役立つライブラリ、ツール、サービスのセットで、 Amplify Androidはその一部です。詳細はこちらのブログを参照してください。 - HAQM RDS for PostgreSQL が、クロスリージョン自動バックアップによる、マネージド災害対策 (DR) をサポート
HAQM RDS for PostgreSQLでクロスリージョン自動バックアップが利用可能になりました。通常のリージョン内へのバックアップに加えて、セカンダリのAWSリージョンにもシステムスナップショットとトランザクションログの自動レプリケーションを行うように設定できます。これにより、東京リージョンのRDSバックアップを取ると同時に大阪リージョンにもトランザクションログ込みでコピーを保存することができ、セカンダリ側でも柔軟なリストアが可能になります。本機能が利用できるリージョンの組み合わせは決まっているため、詳細はこちらのドキュメントを参照してください。
- Amplify Android での Kotlin 言語のデベロッパーエクスペリエンス改善の発表
- 3/9(火)
- HAQM Elastic File System 向けの低コストのストレージクラスのご紹介
NFSのサービスであるHAQM EFSで新しいストレージクラス one zone を利用可能になりました。名前の通りデータは単一のアベイラビリティーゾーン (AZ) にのみ保存されるようになり、標準ストレージクラスと比較してストレージコストを47%削減できます。標準ストレージクラスのように複数AZに保存されないため耐久性が下がっている点には注意が必要ですが、適した用途であればより安価にEFSをご利用いただけるようになりました。 - AWS Glue DataBrew が視覚的な比較マトリックスでデータ品質ダッシュボードを強化
ノーコードで利用可能な前処理サービスであるGlue DataBrewには、事前にデータセットの内容をプロファイルするプロファイルジョブ機能が用意されています。今回その機能が拡張され、プロファイル結果をまとめて確認できるダッシュボードが用意されるようになりました。これによって各種プロファイルデータをより容易に確認することが可能になりました。 - HAQM Aurora PostgreSQL 互換エディションが Microsoft Active Directory (AD) と AWS Identity and Access Management (IAM) の併用をサポートサポート
HAQM Aurora PostgreSQL compatibilityで認証方法としてKerbero 認証とIAM認証から選択が可能ですが、これまではクラスター単位でどちらか1つを選択する必要がありました。今回の拡張によりそれらを同時に利用可能になりました。
- HAQM Elastic File System 向けの低コストのストレージクラスのご紹介
- 3/10(水)
- HAQM Redshift Data Sharing の一般提供を発表
HAQM Redshift クラスター間でデータを共有可能にする Redshit Data Sharing が一般提供可能になりました。あるRedshiftクラスターで保有している表を他のクラスターからも読みとり可能になります。これはRedshiftの第三世代インスタンスであるRA3がコンピュート部分とデータストアを分離したことから実現可能になった機能です。ヘビーなクエリが実行されるクラスターを業務クラスターとは分離して用意するなど、非常に応用範囲の広い機能ですのでぜひRA3インスタンスとともにお試しください。詳細は日本語の解説ブログをご覧ください。 - AWS Backup adds support for continuous backup and point-in-time recovery of HAQM RDS instances
AWS Backup はRDSやEBS、EFSといった各種AWSサービスのバックアップ&リストアを統合的に扱うことができるサービスです。今回の発表でAWS BackupのRDSサポートが強化され、ポイントインタイムリカバリ(PITR)をAWS Backupからシンプルに実行可能になりました。
- HAQM Redshift Data Sharing の一般提供を発表
- 3/11(木)
- AWS Elemental MediaTailor introduces Channel Assembly for creating virtual linear OTT channels
AWS Elemental MediaTailorにChannel Assembly機能が追加されました。Elemental MediaTailor は動画ストリーム(Channel)にパーソナライズされた広告などを挿入したりその効果を確認するためのサービスです。追加されたChannel Assemblyを使うと、エンコード済の既存メディアデータを組み合わせてプレイリストを作りVirtual channelとして利用可能になります。再エンコードの負担がなくなる事でコスト低減が実現でき、そのVirtual channelに広告を挿入することも可能です。詳しくはこちらのブログをご覧ください。 - HAQM Elasticsearch Service で、サービスソフトウェアの更新について HAQM CloudWatch と HAQM EventBridge にイベントを発行する機能が利用可能に
HAQM Elasticsearch Serviceでサービスソフトウェアの更新が利用可能である場合や、更新の開始や完了をイベントとしてHAQM CloudWatchとHAQM EventBridgeに通知するようになりました。同時にHAQM Elasticsearch Serviceコンソールの新しい「通知」ビューで表示することもできるようになっています。
- AWS Elemental MediaTailor introduces Channel Assembly for creating virtual linear OTT channels
- 3/12(金)
- Achieve up to 35% better price/performance with HAQM Aurora using new Graviton2 instances
HAQM Aurora PostgreSQL Compatible Edition および MySQL Compatible Editionの両方で、AWS Graviton2プロセッサを搭載したR6gインスタンスが一般提供開始(GA)になりました。Graviton2は64-bit Arm Neoverse コアベースで設計されたAWS独自のプロセッサで、高いコストパフォーマンス比を提供するのが特徴です。もちろん処理によってはR5等の既存インスタンスの方が性能が出やすいケースもあると思いますので、ぜひ実ワークロードでお試しいただき、コストパフォーマンスを比較していただければと思います。Graviton2はこの他RDS for MySQL, PostgreSQL, MariaDBでもご利用いただけます。 - AWS Wavelength is now ISO 9001, 27001, 27017 and 27018 compliant
AWS Wavelength がISO 9001, ISO/IEC 27001, ISO/IEC 27017, ISO/IEC 27018に準拠(compliant)したことが発表されました。Wavelengthは、5Gネットワークのエッジにある電気通信サービス事業者 (CSP) のデータセンター内でAWSサービスを稼働させることで、5Gの低遅延で高速なネットワークを利用したアプリケーションを構築する事を可能にします。このようにAWSでは多くのセキュリティ標準やコンプライアンス認証 (PCI-DSS、HIPAA/HITECH、FedRAMP、GDPR、FIPS 140-2、NIST 800-171 など)をサポートする努力を継続しています。どのサービスがどのように対応しているかはこちらで確認可能です。
- Achieve up to 35% better price/performance with HAQM Aurora using new Graviton2 instances
最後に1つお知らせを。3月25日(木)AM9:30-PM12:10で「AWSで実践!ビジネスを変革するデータ活用ソリューション」というオンラインセミナーを実施します。AWSアナリティクスソリューションのメリットを短い時間で把握していただける内容になっていますので、ご興味がある方はぜひこちらより登録してください。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)