HAQM Web Services ブログ

週刊AWS – 2025/4/14週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの根本です。
今週も週刊AWSをお届けします。

気温が乱高下していますが皆さん対象崩されてないでしょうか?私は花粉症が落ち着いたと思ったら、この寒暖差に若干やられています・・・。皆さんも起きをつけください。
さて、アップデートの前に少しイベントの紹介をさせてください。

今週ですが2025/4/24(水)に「AWS で実現する VMware 仮想環境からの移行戦略」が開催されます。仮想環境の運用にお困りの方や、移行をお考えの方は是非ご参加ください!

もう一つ、AWS Summit Japan 2025 で生成 AIに関するハッカソンが企画されています。その前準備のお手伝いとして2025/5/1(木)に「AWS Summit Japan 2025 生成 AI ハッカソン応援企画 ユースケース開発ワークショップ」が開催されます。ハッカソンへの応募を検討している方もそうでない方もぜひこちらご活用ください。

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2025年4月14日週の主要なアップデート

  • 4/14(月)
    • HAQM SES now supports logging email sending events through AWS CloudTrail
      HAQM Simple Email Service(SES)が、AWS CloudTrailによるメール送信イベントのログ記録機能をサポートしました。これにより、カスタムソリューションの開発なしでメール送信アクションの記録が可能になり、イベントの検索、表示、ダウンロードが簡単に行えるようになりました。この機能はSESが利用可能なすべてのAWSリージョンで利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。
    • HAQM Q Business launches support for hallucination mitigation in chat responses
      HAQM Q Businessに、チャットレスポンスにおけるハルシネーション(AIによる不正確な応答)を軽減する新機能が追加されました。Q Businessのハルシネーション軽減機能は、ユーザからの問い合わせに応答する際に接続されたデータソースやチャット中にアップロードされたファイルに基づいて、応答の正確性を評価します。ハルシネーションが強く疑われる場合は、応答をリアルタイムで修正することも可能です。この機能は、Q Businessが利用可能なすべてのリージョンで提供され、APIまたはコンソールを通じて有効化可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。
  • 4/15(火)
    • HAQM EC2 M8g instances now available in additional AWS regions
      HAQM EC2 M8gインスタンスが新たに東京とシドニー リージョンで利用可能になりました。M8gインスタンスはAWS Graviton4 プロセッサを搭載しており、Graviton3 ベースのインスタンスよりも最大30%高速かつより大きなCPU, メモリを兼ね備えています。C8gインスタンスは、HPCやビデオエンコーディング、広告配信など、計算量の多いワークロード、M8gインスタンスは、アプリケーションサーバー、ゲームサーバーなどの汎用ワークロードに向いています。ワークロードのGraviton ベースのインスタンスへの移行に興味のある方は「AWS Graviton Fast Start program」「Porting Advisor for Graviton」もご確認ください。
    • HAQM EventBridge Connector for Apache Kafka Connect now generally available
      HAQM EventBridge connector for Apache Kafka Connectが一般提供されました。このオープンソースコネクタは、スキーマレジストリサポート、S3へのペイロードオフロード、IAM認証などの機能を提供し、カスタムコードなしで高度なイベントルーティング機能を実現します。これによりKafkaシステムとAWSサービスなどの間で効率的なイベント統合が可能になりました。この機能はすべてのAWSリージョンで利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。また、最新版についてはGitHubをご確認ください。
    • AWS Batch now supports HAQM Elastic Container Service Exec and AWS FireLens log router
      AWS Batchが、HAQM ECS ExecとAWS FireLensログルーターのサポートしました。ECS Execによりコンテナに対するインタラクティブなコマンド実行が可能になることでインタラクティブなコマンド実行と問題調査ができるようになります。またAWS FireLensをサポートしたことでログを様々なサービスにストリーミングできるようになります。これらの機能は、新規または既存のジョブ定義で設定可能で、AWS Batchが利用可能なすべてのリージョンで利用可能です。
  • 4/16(水)
    • HAQM S3 Tables now support server-side encryption using AWS KMS with customer-managed keys
      HAQM S3 Tablesが、カスタマーマネージドキーを使用したAWS Key Management Service(SSE-KMS)によるサーバーサイド暗号化をサポートしました。これにより規制要件とガバナンス要件を満たすため、独自のKMSキーでテーブルバケットに保存されたテーブルを暗号化できます。この機能ではテーブルバケット内のすべての新しいテーブルのデフォルトのカスタマーキーの設定、テーブルごとの専用キーの設定、またはその両方が可能です。また、使用状況を監査するためのAWS CloudTrailログ記録も提供されます。この機能はS3 Tablesが利用可能なすべてのAWSリージョンの新しいテーブルで利用できます。詳細はドキュメントをご確認ください。
    • GitLab Duo with HAQM Q is now generally available
      GitLab Duo with HAQM QがSelf-Managed Ultimateのお客様向けに一般提供されました。GitLab Duo with HAQM Qではソフトウェア開発、コードレビュー、品質保証、脆弱性管理、Javaバージョンのアップグレード最新化など高度なAI支援開発機能が提供され、作業の効率化が可能です。詳細についてはブログをご確認ください。
    • HAQM Corretto April 2025 Quarterly Updates
      HAQMの提供するOpenJDKディストリビューションであるHAQM Correttoの2025年4月の四半期アップデートが発表されました。Corretto 24.0.1、21.0.7、17.0.15、11.0.27、8u452の新バージョンが利用可能になり、Correttoの製品ページからダウンロードまたはLinuxシステムのパッケージマネージャーを通じて入手できます。HAQM Correttoは無料で、マルチプラットフォームに対応した本番環境用のOpenJDKディストリビューションです。
  • 4/17(木)
    • Introducing the Well-Architected Generative AI Lens
      AWS Well-Architected Generative AI Lensが公開されました。このLensは生成AIワークロードの最適化のための包括的なガイダンスとなっており、クラウド非依存で様々な環境やAIツールに適用可能なガイダンス、Well-Architectedの6つの柱すべてを包括的にカバーすること、そしてAIの取り組みのどの段階にある組織にも柔軟に適用できることなどの利点があります。組織のAI成熟度に関係なく活用でき、大規模言語モデル(LLM)を使用するアーキテクチャの評価や、生成AI実装における意思決定を支援するものとなっています。
    • AWS Lambda now supports inbound IPv6 connectivity over AWS PrivateLink
      AWS LambdaがAWS PrivateLink経由でのIPv6接続をサポートしました。IPv6のみ、またはIPv4とIPv6の両方(デュアルスタック)をサポートします。これにより、パブリックインターネットを経由せず、IPv4アドレスの制限にも縛られることなく、Lambda APIにアクセスできるようになりました。この機能は全AWSリージョンで利用可能で、AWS管理コンソールやCLIなど様々なツールを通じて設定可能です。
    • HAQM MemoryDB now supports Internet Protocol Version 6 (IPv6)
      HAQM MemoryDBがIPv6プロトコルのサポートを開始しました。IPv6のみ、またはIPv4とIPv6の両方の接続を設定可能で、これによりIPv6コンプライアンス要件への対応と、より大きなアドレス空間の活用が可能になります。この機能は、Valkey 7以上、Redis OSS 6.2以上で利用可能で、追加コストなしですべてのAWSグローバルリージョンでご利用いただけます。
    • HAQM OpenSearch Service supports SAML single sign-on for OpenSearch UI
      HAQM OpenSearch Serviceが、次世代OpenSearch UIでIAMフェデレーションを通じたSAMLをサポートしました。OpenSearch UIは、ユーザーが単一のエンドポイントからマネージドドメインとサーバーレスコレクションにまたがるデータの洞察を得ることを可能にする機能です。これまでもIAMとIAM Identity Centerによる認証をサポートしていましたが、今回のサポートで社内でのSSOと連携しやすくなりより利用者体験が向上します。この機能は、OpenSearch UIが利用可能なすべてのリージョンで利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。
  • 4/18(金)
    • AWS STS global endpoint now serves your requests locally in regions enabled by default
      AWS Security Token Service (STS)のグローバルエンドポイント(sts.amazonaws.com)へのリクエストはこれまでバージニア北部リージョンで一括処理されていましたが、今回の機能強化によりデフォルトで有効化されているリージョンでは、リクエストがワークロードと同じリージョンでローカルに処理されるようになりました。これにより、より効率的な分散処理に移行し、レイテンシーの改善と障害分離の向上が実現されました。この更新は自動的に適用され、お客様側での対応は不要です。ただし、デフォルトで有効化されていないオプトインリージョンからのリクエストは従来通りバージニア北部で処理されます。詳細についてはブログもご確認ください。
    • HAQM CloudWatch agent now supports Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA)
      Red Hat OpenShift Service on AWS(ROSA)向けにHAQM CloudWatch エージェントのサポートが追加され、Container InsightsやApplication Signalsなどの機能を通じて、ROSAクラスター上のアプリケーションとインフラストラクチャの包括的な監視が可能になりました。この統合により、メトリクス、ログ、トレースの収集と分析、自動アラート設定、パフォーマンス追跡などを実現し、効率的なトラブルシューティングと運用管理が可能になります。この機能はすべてのパブリックAWSリージョンとAWS GovCloud(US)で利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。

それでは、また来週!

ソリューションアーキテクト 根本 裕規

著者について

Yuki Nemoto

根本 裕規(Yuki Nemoto)

AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、金融機関のお客様の AWS 活用や個別案件の技術支援を担当しています。過去には公共部門やモダナイゼーションのスペシャリストもしていました。好きなサービスは AWS CodeBuild です。週末はオフロードバイクのレースをしています!