HAQM Web Services ブログ

週刊AWS – 2025/4/21週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの杉山です。今週も 週刊AWS をお届けします。

6 月 25 日 (水)、26 日 (木) に幕張メッセで開かれる AWS Summit Japan 2025 の事前登録ができるようになりました。セッション、デモ、展示、ハッカソン、ハンズオンなどを提供し、大きな会場で参加者の熱量を肌で感じながら最新のテクノロジーを学習できます。業務に活かすためのヒントを各種コンテンツから得ることもできます。セッションなどは事前予約制となっており、ぜひ早めのご登録をよろしくお願いします。場所が遠い場合は、ホテルの予約も忘れずに :)

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2025 年 4 月 21 日週の主要なアップデート

  • 4/21(月)
    • HAQM Q Developer でソフトウェア開発エージェントのアップデート
      Visual Studio Code や JetBrains IDE の Q チャットウィンドウで「/dev」と入力することで、AI エージェントが開発を支援してくれる HAQM Q Developer のソフトウェア開発エージェント機能をアップデートしました。コード出力の品質が向上し、業界ベンチマークである SWTBench Verified で高いレベルのパフォーマンス (49%) を達成し、SWEBench Verified (66%) でもトップランクのモデルの中に位置しています。最近、HAQM Q Developer が日本語対応したこともあり、日本語ネイティブの方に使いやすくなっています。
    • HAQM SQS で IPv6 をサポート
      HAQM SQS の API リクエストエンドポイントで、IPv6 をサポートしました。IPv6、IPv4、またはデュアル スタックで HAQM SQS と通信できます。IPv6 を利用するアプリケーションで、SQS を利用できるようになり、利用範囲が拡大した形です。
  • 4/22(火)
    • HAQM Cognito がリフレッシュトークンのローテーションをサポート開始
      HAQM Cognito は、ユーザープールクライアントに対する OAuth 2.0 のリフレッシュトークンのローテーションをサポートしました。リフレッシュトークンは、ユーザーが再度サインインすることなくアプリケーションが新しいアクセストークンを取得できる長期間なトークンです。リフレッシュトークンのローテーションにより、既存のリフレッシュトークンを定期的に新しいものに自動的に置き換えるように設定できるようになり、セキュリティの向上に役立ちます。
    • HAQM EC2 R7gd インスタンスが追加の AWS リージョンで利用可能になりました
      最大 3.8 TB のローカル NVMe ベースの SSD ブロックレベルストレージを備えた R7gd インスタンスが、欧州 (ロンドン) およびアジアパシフィック (ハイデラバード、大阪) リージョンで利用可能になりました。R7gd は AWS Graviton3 プロセッサと DDR5 メモリを搭載し、AWS Nitro System 上に構築されています。高速で低レイテンシのローカルストレージへのアクセスが必要なアプリケーションに最適です。
    • HAQM Redshift Serverless の新しい割引価格オプションである Serverless Reservations をサポート
      HAQM Redshift Serverless で、新しい Serverless Reservations を提供開始しました。新しい割引価格で、コストを最大 24 % 削減できます。特定数の RPU (Redshift Processing Units) を 1 年間コミットし、支払い方法を「前払いなし」or「前払いあり」から選択いただけます。いわゆる、Savings Plans や Reserved Instance の Redshift Serverless 版という理解であながち間違っていないと思います。1 時間ごとに利用する RPU を指定してコミットします。仮に夜間に Redshift Serverless を利用しない時間がある場合でも、事前にコミットした RPU 分の料金は発生するのでご留意ください。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。
  • 4/23(水)
    • AWS アカウント管理が IAM ベースのアカウント名更新をサポート
      AWS Organizations を利用しているお客様向けに、アカウント名を更新できる新しい API を提供開始しました。ルートユーザーを必要とせず、アカウント内の認可された IAM プリンシパルを利用してアカウント名を更新できるようになります。ルートユーザーの日常的な利用は基本的にはおすすめしていない背景があり、IAM を利用することによるベストプラクティスの準拠がやりやすくなった形です。
    • HAQM Redshift が 8 つのサードパーティ SaaS アプリケーションに履歴モードのサポートを追加
      HAQM Redshift で、Salesforce、ServiceNow、SAP を含む 8 つのサードパーティアプリケーションとの zero-ETL の履歴モードをサポートしました。従来、Aurora、DynamoDB、RDS for MySQL で利用できていたものが、Redshift でも利用ができるようになった形です。ETL プロセスの構築をせずに、サードパーティアプリケーションの履歴データを Redshift に持つことができ、既存のデータと連結して、包括的なデータ分析をしやすくするアップデートです。
    • HAQM Q Business の Microsoft 365 の Word と Outlook 向け統合機能のアップデート
      これまで提供していた Microsoft 365 の Word と Outlook で利用できる HAQM Q Business の統合機能をアップデートしました。「企業ナレッジへアクセス」「画像の添付」「プロンプトコンテキストウィンドウの拡張」の 3 機能が追加されました。「企業ナレッジへアクセス」により、Word や Outlook の HAQM Q Business アドイン経由で質問を投げかける際に、自社でインデックス化しているデータについて直接質問できるようになりました。組織内のコンテキストを意識した形で利用しやすくなった形です。
  • 4/24(木)
    • WebSocket API を提供する AWS AppSync Events でデータソース統合をサポート
      WebSocket API を提供する AWS AppSync Events でデータソース統合をサポートしました。この新機能により、開発者はチャネル名前空間ハンドラーに AWS Lambda 関数、HAQM DynamoDB テーブル、HAQM Aurora データベースなどのデータソースを関連付けて、AppSync Events で公開している WebSocket API に対して、特定の処理を付与できるようになりました。例えば、Lambda 関数を使用して公開されたイベントを変換およびフィルタリングしたり、DynamoDB 用の新しい AppSyncJS バッチユーティリティを使用してイベントのバッチを DynamoDB に保存したりすることで、高度なイベント処理ワークフローを作成できます。詳細はこちらのブログを参照ください。
    • HAQM Connect エージェントワークスペースでサードパーティアプリケーションの機能拡張
      HAQM Connect エージェントワークスペースで、発信通話の実行、コンタクトの受け入れ、転送、クリア、およびエージェントステータスの更新などを行う、サードパーティーアプリケーションとの統合機能をサポートしました。例えば、エージェントは最近の顧客とのやり取りを表示するカスタムビルドの通話履歴インターフェースから、ワンクリックで発信通話を開始できるようになりました。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。
  • 4/25(金)
    • AWS Resource Groups が 160 種類以上のリソースタイプをサポート
      AWS でリソースに付与した Tag などを基にして、関連したリソースを整理できる AWS Resource Groups という機能があります。今回のアップデートで、新たに 160 種類のリソースタイプをサポートしました。こちらのドキュメント にサポートしているリソースタイプがリストされており、多数のリソースがサポートされていることが確認できます。
    • AWS Resource Explorer が AWS PrivateLink をサポート
      AWS Resource Explorer で AWS PrivateLink をサポートするようになり、パブリックインターネットを経由せずに HAQM Virtual Private Cloud (VPC) 内で AWS リソースを検索および発見できるようになりました。AWS Resource Explorer を使用すると、組織内の AWS リージョンやアカウント全体で AWS リソースを検索および発見することができます。
    • HAQM Q Developer の運用調査 (プレビュー) が追加リージョンで利用可能に
      HAQM Q Developer の運用調査機能 (プレビュー) が、東京を含めた 11 のリージョンで新たに利用可能になりました。運用調査機能は、AWS 環境全体での調査を短時間行うのに役立ちます。HAQM Q Developer は環境内の異常を探し、調査すべき関連シグナルを表示し、潜在的な根本原因の仮説を特定し、問題をより迅速に修正するための次のステップを提案します。詳細はこちらのドキュメント をご覧ください。

それでは、また来週お会いしましょう!

著者について

Suguru Sugiyama

杉山 卓(Suguru Sugiyama) / @sugimount

AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、幅広い業種のお客様を担当しています。最近は生成 AI をお客様のビジネスに活かすためにアイデア出しやデモンストレーションなどを多く行っています。好きなサービスは仮想サーバーを意識しないもの全般です。趣味はゲームや楽器演奏です