HAQM Web Services ブログ
AWS Weekly Roundup: HAQM Bedrock、HAQM QuickSight、AWS Amplify など (2025 年 3 月 31 日)
AWS Summit のシーズンがやってきました! 現在、無料のイベントが世界中で開催されており、AWS のクラウドコンピューティングコミュニティが一堂に会してつながり、コラボレートし、学んでいます。オンライン参加か現地参加かにかかわらず、これらの会合は AWS の知識を深める貴重な機会を提供します。私は AWS Amsterdam Summit に参加するので、ぜひ皆さんにお会いしたいと思っています。参加される予定の場合は、声をかけに来てください! 今すぐ AWS Summit ウェブサイトにアクセスしてお住まいの地域のイベントを検索し、登録アラートにサインアップして、お近くの AWS Summit への参加を予約しましょう。
AWS のニュースと言えば、先週も新しい発表がありました。ではそれらを見ていきましょう。
3 月 24 日週のリリース
私が注目したリリースはこちらです。
AWS Amplify ホスティングとの AWS WAF 統合の一般提供開始 – Amplify コンソールでのワンクリック統合、または Infrastructure as Code (IaC) を使用して、AWS Amplify アプリケーションに AWS WAF を直接アタッチできるようになりました。この統合は、SQL インジェクションやクロスサイトスクリプティング (XSS) といった一般的なウェブエクスプロイトを防ぐマネージドルールなど、AWS WAF のすべての機能へのアクセスを提供します。アプリケーションのニーズに基づいたカスタムルールを作成する、IP アドレスからのリクエストレートを制限することで分散型サービス拒否 (DDoS) 攻撃を防ぐレートベースのルールを実装する、そして特定の国からのアクセスを制限するためのジオブロッキングを設定することも可能です。ファイアウォールサポートは、Amplify ホスティングが稼働しているすべての AWS リージョンでご利用いただけます。
HAQM Bedrock のカスタムモデルインポートがリアルタイムのコスト透明性を導入 – HAQM Bedrock のカスタムモデルインポートを使用してカスタマイズされた基盤モデル (FM) を実行している場合は、コンピューティングリソースに対する完全な透明性を実現し、推論コストをリアルタイムで計算できるようになります。モデルを呼び出す前に、HAQM Bedrock コンソールと HAQM Bedrock API の両方を使用して、必要最小限のコンピューティングリソース (カスタムモデルユニット、つまり CMU) を確認できます。トラフィックの増加に対処するためにモデルがスケールするときは、使用された CMU の合計数を HAQM CloudWatch メトリクスでリアルタイムに把握できるため、ほぼ瞬時の可視化によるコストコントロールの改善が可能になります。これは、モデル構成をその場で変更してコストを最適化するために役立ちます。この機能は、HAQM Bedrock のカスタムモデルインポートがサポートされているすべてのリージョンでご利用いただけます。詳細については、HAQM Bedrock ユーザーガイドの「Calculate the cost of running a custom model」を参照してください。
HAQM Bedrock ナレッジベースがベクトルストレージ用の HAQM OpenSearch マネージドクラスターのサポートを開始 – HAQM Bedrock ナレッジベースは、検索拡張生成 (RAG) 用の企業データソースに FM をセキュアに接続することで、関連性と正確性の高い応答を提供します。今回のリリースにより、HAQM Bedrock ナレッジベースの全機能を使用しながら、HAQM OpenSearch マネージドクラスターをベクトルデータベースとして使用できるようになります。この統合により、既に HAQM OpenSearch Serverless、HAQM Aurora、HAQM Neptune Analytics、Pinecone、MongoDB Atlas、および Redis が含まれるサポート対象ベクトルデータベースのリストがさらに拡大されます。ベクトルデータベースとのネイティブな統合は、カスタムデータソース統合を構築する必要性の軽減に役立ちます。この機能は、HAQM Bedrock ナレッジベースと OpenSearch サービスのすべての既存リージョンで一般提供されます。
HAQM Bedrock ガードレールが業界トップクラスの画像コンテンツフィルターの一般提供を発表 – この新機能は、業界トップクラスのテキストおよび画像コンテンツセーフガードを提供する機能で、カスタムセーフガードを構築したり、エラーが発生しやすい手動によるコンテンツ管理に頼ったりすることなく、有害なマルチモーダルコンテンツを最大 88% ブロックするために役立ちます。画像コンテンツフィルターは、コンテンツフィルターポリシー内のすべてのカテゴリー (憎悪、侮辱、性的、暴力、不正行為、プロンプト攻撃など) 全体に適用できます。HAQM Bedrock ガードレールは、有害なコンテンツやプロンプト攻撃の検出とブロック、特定のトピックを拒否して禁止するためのトピックの定義、個人データなどの個人を特定できる情報 (PII) の削除、特定の単語のブロックを実行するための設定可能なセーフガードを提供します。また、自動推論チェックを使用することで、モデルハルシネーションを検出してブロックし、モデルの応答や主張の関連性を特定して、モデルの応答に含まれる事実に基づく主張を識別、修正、説明するためのコンテキストグラウンディングチェックも提供します。この機能は、米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (オレゴン)、欧州 (フランクフルト)、およびアジアパシフィック (東京) の各リージョンで一般提供されます。詳細については、AWS 機械学習ブログの「HAQM Bedrock Guardrails image content filters provide industry-leading safeguards」、および HAQM Bedrock ユーザーガイドの「Stop harmful content in models using HAQM Bedrock Guardrails」を参照してください。
HAQM Q in QuickSight のシナリオ機能の一般提供開始 – 隠れた傾向を明らかにすることでデータ分析をガイドするこの機能は、自然言語でのやり取りを通じてビジネスに関する推奨事項を提供し、より詳しく調査するための次のステップをインテリジェントに提案します。この機能を使用することで、専門的なスキルやアナリストのサポート、またはスプレッドシート内のデータの手動での操作を必要とすることなく、過去の傾向の調査、将来のシナリオの予測、ソリューションのモデル化を実行できるようになります。直感的なインターフェイスとステップバイステップのガイダンスを提供する HAQM Q in QuickSight のシナリオ機能は、複雑なデータ分析をスプレッドシートよりも最大 10 倍速く実行できるようにします。行っているのがマーケティング予算の最適化、サプライチェーンの合理化、または投資の分析であるかにかかわらず、HAQM Q は高度なデータ分析を実行しやすくすることで、組織全体でのデータ主導の意思決定を可能にします。この機能はどの HAQM QuickSight ダッシュボードからでもアクセスできるため、データの視覚化から what-if 質問や代替案の比較へとシームレスに移行できます。以前に行った分析の変更、拡張、再利用も簡単に実行できるため、変化するビジネスニーズへの迅速な適応に役立ちます。
AWS からの発表の完全なリストについては、「AWS の最新情報」ページをご覧ください。
追加のリージョンで既存のサービスとインスタンスタイプの提供を開始しました。
- アジアパシフィック (ムンバイ) および欧州 (パリ) AWS リージョンで HAQM DataZone の提供を開始 – HAQM DataZone は、組織内のデータプロデューサーとコンシューマー間でデータをカタログ化、検出、分析、共有、制御するための、完全マネージド型のデータ管理サービスです。
- アジアパシフィック (ムンバイ) および欧州 (パリ) AWS リージョンで次世代 HAQM SageMaker の提供を開始 – HAQM SageMaker は、あらゆるデータ、分析、AI のための拠点です。SageMaker Unified Studio は、AWS の分析ツールと AI/ML ツールを統合する単一の開発環境を提供します。
- メキシコ (中部) およびアジアパシフィック (タイ) AWS リージョンで HAQM Redshift Query Editor V2 の提供を開始 – HAQM Redshift Query Editor V2 は、データアナリスト、データサイエンティスト、データベース開発者などの SQL ユーザー向けのウェブベースのツールを使用して、HAQM Redshift データウェアハウスとデータレイク内のデータへのアクセス性を向上させます。
- HAQM Keyspaces がすべての AWS リージョンをサポートするためにマルチリージョンレプリケーションを拡張 – HAQM Keyspaces (Apache Cassandra 向け) は拡張性と可用性に優れたマネージド型の Cassandra 互換データベースで、既存のアプリケーションコードと開発者ツールを使用した AWS での Cassandra ワークロードの実行に役立ちます。
- アジアパシフィック (タイ) およびメキシコ (中部) AWS リージョンで AWS Network Firewall の提供を開始 – AWS Network Firewall は、トラフィックに合わせて自動的にスケールするマネージド型ファイアウォールサービスで、インフラストラクチャのメンテナンスを一切必要とせず、複数の AWS アカウント全体での一元化されたポリシーコントロールのために AWS Firewall Manager と統合します。
- イスラエル (テルアビブ) およびアジアパシフィック (香港) AWS リージョンで HAQM CloudWatch RUM の一般提供を開始 – CloudWatch RUM は、クライアント側のパフォーマンスデータをリアルタイムで収集し、エンドユーザーエクスペリエンスメトリクス (異なるジオロケーション、ブラウザ、デバイス全体でのページ読み込み異常、コアウェブバイタル、エラーなど) を表示するダッシュボードを提供することで、ウェブアプリケーションを監視します。
- アジアパシフィック (タイ) およびメキシコ (中部) AWS リージョンで HAQM VPC IP Address Manager の提供を開始 – AWS ワークロードの IP アドレスを簡単に計画、追跡、監視できるようにする HAQM Virtual Private Cloud (HAQM VPC) IP Address Manager (HAQM VPC IPAM) は、ルーティングとセキュリティのニーズに基づいたアドレスの分類や、IP アドレスの割り当てを規定するシンプルなビジネスルールの設定に役立ちます。
- アジアパシフィック (シドニー) AWS リージョンで HAQM Q Business の提供を開始 – HAQM Q Business は、情報を探し出し、インサイトを獲得して、職場でアクションの実行するための、最も高度な能力を備えた生成 AI 駆動のアシスタントで、エンタープライズシステム内のデータと情報に基づいて質問に答え、要約を提供し、コンテンツを生成して、タスクをセキュアに完了することができます。
- 米国東部 (バージニア北部) とアジアパシフィック (ジャカルタ) AWS リージョンで HAQM EC2 P5en インスタンスの提供を開始 – P5en インスタンスには、メモリサイズが 1.7 倍の H200 GPU が 8 個搭載されており、第 4 世代 Intel Xeon プロセッサと Gen5 PCIe との組み合わせで 4 倍の CPU-GPU 帯域幅を実現します。これは、深層学習、生成 AI、リアルタイムのデータ処理、ハイパフォーマンスコンピューティング (HPC) などの用途における分散型トレーニングワークロードの集団通信パフォーマンスの向上に役立ちます。
- 米国西部 (北カリフォルニア) AWS リージョンで HAQM EC2 R8g インスタンスの提供を開始 – より大きなインスタンスサイズを提供するこれらのインスタンスは、AWS Graviton3 ベースの R7g インスタンスよりも最大 3 倍多い vCPU (最大 48xlarge) とメモリ (最大 1.5 TB) を備えています。Graviton3 ベースの R7g インスタンスと比較した場合、これらのインスタンスはウェブアプリケーションで最大 30%、データベースで最大 40%、大規模な Java アプリケーションで最大 45% 高速になります。
- アジアパシフィック (東京) AWS リージョンで HAQM EC2 C8g インスタンスの提供を開始 – これらのインスタンスは、Graviton3 ベースの HAQM C7g インスタンスよりも最大 3 倍多い vCPU とメモリを使用する、より大きなインスタンスサイズを提供します。AWS Graviton3 プロセッサと比較した場合、AWS Graviton4 プロセッサは、データベースで最大 40%、ウェブアプリケーションで最大 30%、大規模な Java アプリケーションで最大 45% 高速になります。
- メキシコ (中部) およびアジアパシフィック (タイ) AWS リージョンで HAQM SageMaker AI の提供を開始 – HAQM SageMaker AI は、より迅速に機械学習 (ML) モデルを構築、トレーニング、デプロイする能力をすべての開発者とデータサイエンティストに提供する、完全マネージド型のプラットフォームです。
- HAQM ElastiCache がアジアパシフィック (ジャカルタ) およびアジアパシフィック (ハイデラバード) AWS リージョンで AWS PrivateLink のサポートを開始 – AWS PrivateLink は、トラフィックをパブリックインターネットに公開したり、ネットワークトラフィックをセキュア化したりすることなく、VPC、AWS サービス、およびオンプレミスネットワーク間のプライベート接続を提供します。HAQM ElastiCache で AWS PrivateLink を使用するには、HAQM VPC コンソール、AWS SDK、または AWS コマンドラインインターフェイス (AWS CLI) を使用して、VPC 内にある HAQM ElastiCache 用のインターフェイス VPC エンドポイントを作成します。
その他の AWS イベント
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近日中に開催されるすべての AWS 主催の対面およびバーチャルイベントは、こちらで閲覧できます。
3 月 31 日週のニュースは以上です。4 月 7 日週の Weekly Roundup もお楽しみに!
この記事は、Weekly Roundup シリーズの一部です。毎週、AWS からの興味深いニュースや発表を簡単にまとめてお知らせします!
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