HAQM Web Services ブログ
週刊生成AI with AWS – 2025/6/2週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの木村です。
最近は、2 週間後に迫っている AWS Summit Japan 2025 の準備に AWS 社員一同奮闘しています。ぜひ現地にお越しいただけると嬉しいです!
6 月に入りましたので今月の builders.flash の記事の中から生成 AI に関係するものをピックアップしてみます。
- Cline with HAQM BedrockとBlender MCP で3Dモデルを生成してみた !(AWS)
- 生成AIで物体検出 ! HAQM Novaでバウンディングボックスを描画しちゃおう(AWS)
- HAQM Bedrock+Dify+αで AI エージェントとデータ利活⽤を⺠主化する(株式会社Speee様)
いずれも話題の技術やツールに関する読み応えのある記事ですね(AWS 社員は猫ちゃんわんちゃん好きが多いんでしょうか!?)。
4 月に発表した「AWS ジャパン生成 AI 実用化推進プログラム」も非常に多くの申し込みをいただいています。引き続き募集中ですのでよろしくお願いします。
それでは、6 月 2 日週の生成 AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。
さまざまなニュース
-
- AWS生成AI国内事例ブログ「【寄稿】生成 AI 活用によるガバメントクラウド環境運用管理補助業務の効率化」を公開
株式会社大崎コンピュータエンヂニアリング様は、自治体様のガバメントクラウド導入案件の支援・構築に携わっています。令和 7 年度より本番システムが順次稼働する中、限られた人数で業務を実施する必要がありました。そこでセキュリティ関連の運用業務の効率化に向けて生成 AI の導入を検討しました。HAQM Bedrock を活用し、JSON 形式のアラートログから要約文を作成する『アラート要約機能』と、CloudTrail ログの検索・要約を行う『ログ要約機能』を開発しました。その結果、これまで全てのインシデントをエスカレーションしていた監視チームにて 84.6 % のインシデントを一時対応できるようになりました。またインシデント調査を行う運用チームでは、これまで 19 分かかっていた判断が 8.3 分に短縮されたとのことです。今回 AWS を採用したのは、HAQM Bedrock 含む AWS サービスが ISMAP などの政府認証を取得しており安心して使える点が挙げられていました。 - ブログ記事「HAQM ECS、HAQM EKS、AWS Serverless MCP サーバーで AI 支援の開発を強化」を公開
2025 年 5 月 29 日に、HAQM ECS、HAQM EKS、AWS Serverless 向けの専用 Model Context Protocol (MCP) サーバーが、AWS ラボ GitHub リポジトリで利用できるようになりました。これらのソリューションを使用することで、各サービスの機能を深く理解したコード生成や開発支援を行うことが可能になります。本ブログでは、HAQM Q CLI を使用して各 MCP サーバーと接続しながらアプリケーションを構築・デプロイするデモを紹介しています。 - ブログ記事「HAQM ECS MCP Server を用いたコンテナデプロイメントの AI 支援と自動化」を公開
HAQM ECS MCP Server を使用することで、アプリケーションを自動的にコンテナ化し、AWS Fargate と Application Load Balancer (ALB) を活用しながら、HAQM ECS へのデプロイメントを管理できるようになります。この記事では HAQM ECS MCP Server が持つツールの概要や HAQM Q Developer を通じたアプリケーションのコンテナ化のデモなどを紹介しています。 - ブログ記事「【開催報告&資料公開】九州ローカルミーティング AI Agent ワークショップ」を公開
2025 年 5 月 29 日に「九州ローカルミーティング AI Agent ワークショップ」というイベントを開催しました。本ブログではイベントの概要の紹介と、イベント内で登壇者が発表に使用した資料を公開しています。公開資料を用いて、ぜひ皆様も AI Agent のユースケースの発掘にトライしてみてください! - ブログ記事「【開催報告 & 資料公開】AI コーディングエージェント with AWS 〜「自律的にコードを書くAI」の AWS での始め方徹底ガイド〜」を公開
2025 年 5 月 22 日に「AI コーディングエージェント with AWS 〜「自律的にコードを書くAI」の AWS での始め方徹底ガイド〜」と題したオンラインセミナーを開催しました。注目が高い技術領域ということで非常に多くの方にご参加いただきました。本ブログでは、セッション内容の紹介と発表資料・録画の公開をしています。AI コーディングエージェントの仕組みや活用方法、組織への導入方法について知りたい方はぜひご覧ください。
- AWS生成AI国内事例ブログ「【寄稿】生成 AI 活用によるガバメントクラウド環境運用管理補助業務の効率化」を公開
サービスアップデート
-
- AWS マネジメントコンソールおよびチャットアプリケーションにおける HAQM Q Developer Chat のエージェント機能の導入
AWS マネジメントコンソール、Microsoft Teams、および Slack における新しく改良された HAQM Q Developer のエージェント機能を発表しました。これまで、HAQM Q Developer は質問に対し、AWS の基本的なガイダンスを回答してきました。本アップデートにより、複数ステップの推論機能と AWS API を使用して、より複雑なクエリに回答できるようになりました。例えば、「決済処理 Lambda 関数から 500 エラーが発生するのはなぜ?」と質問すると、関連する CloudWatch ログを自動的に収集し、関数の構成とアクセス許可を調査し、API Gateway などの接続されたサービスをチェックして分析を行います。これらの新機能は、HAQM Q Developer が利用可能なすべての AWS リージョンでアクセスできます。詳細はこちらのブログを参照ください。 - HAQM Q Developerがお客様のAWSコスト最適化を支援する機能を提供開始
HAQM Q Developerがお客様のコスト削減機会を特定するための、パーソナライズされたコスト最適化の推奨事項の提供を開始しました。この新機能により、「AWS の請求額を下げるにはどうすればよいですか?」などの質問をして通じて、インスタンスの最適化、Savings Plans やアイドル状態のリソースの終了などの機会を見つけて実装することができます。この機能は米国東部(バージニア北部)リージョンで利用可能で、中国リージョンとAWS GovCloud(米国)を除くすべてのリージョンに対して推奨事項を提供します。 - HAQM Q Developer エージェント型コーディング体験が JetBrains と Visual Studio で利用可能に
HAQM Q Developer は JetBrains および Visual Studio IDE 内でのエージェント型コーディング体験のサポートを発表しました。エージェント機能はすでに Visual Studio Code と HAQM Q Developer CLI で利用可能でしたがサポートする対象が広がりました。これらの IDE を利用されている方はこの機会に是非 HAQM Q Developer をお試しください。 - HAQM Q Developer Eclipse IDE プラグインが一般提供開始
HAQM Q Developer プラグインが Eclipse IDE 向けに一般提供を開始しました。このローンチにより、開発者は Eclipse IDE 内で、HAQM Q Developer のエージェント型コーディング体験を利用して、複雑なワークフローをシームレスに実行できるようになりました。無料の HAQM Q Developer プラグイン for Eclipse をダウンロードして始めましょう。 - HAQM Q Developer CLI が Claude Sonnet 4 をサポート
HAQM Q Developer CLI が Anthropic の Claude Sonnet 4 をサポート開始しました。Claude Sonnet 4 により、強化されたコーディングと推論能力を通じて日常の開発タスクを最適化できます。また開発者は 「/model」コマンドを使用して、Q Developer CLI でタスクを実行する際に特定の Claude Sonnet モデルを選択できるようになりました。これによりユースケースに合ったモデルの選択ができるようになりました。 - NVIDIA GPU を搭載した HAQM EC2 インスタンスの料金および使用モデルの更新
HAQM EC2 P5 および P5en インスタンス、HAQM EC2 P4d および P4de インスタンスの料金引き下げを発表しました。P5 は最大 45 %、P5en は最大 26%、P4d および P4de は最大 33% 引き下げとなります。2025 年 6 月 1 日からのオンデマンド料金と、2025 年 6 月 4 日以降に有効となる Savings Plans 購入に適用されます。料金の詳細は、EC2 料金ページをご覧ください。また EC2 Capacity Blocks for ML を通じてのみ利用可能だった HAQM EC2 P6-B200 インスタンス向けの Savings Plans の提供を開始しました。どちらもコスト削減をお客様に直接還元するという AWS らしい嬉しいアップデートですね。 - HAQM SageMaker AI トレーニングジョブが NVIDIA B200 GPU を搭載した P6-B200 インスタンスの一般提供を発表
HAQM SageMaker AI は、NVIDIA B200 GPU を搭載した HAQM EC2 P6-B200 インスタンスのトレーニングジョブでの一般提供を発表しました。HAQM EC2 P6-B200 インスタンスは、AI トレーニングにおいて P5en インスタンスと比較して最大 2 倍のパフォーマンスを提供します。HAQM SageMaker AI と組み合わせて利用することで、パフォーマンスとコストの最適化を図ることができます。米国西部(オレゴン)AWS リージョンの SageMaker HyperPod フレキシブルトレーニングプランを通じて利用することができます。
- AWS マネジメントコンソールおよびチャットアプリケーションにおける HAQM Q Developer Chat のエージェント機能の導入