HAQM Bedrock Builders’ Challenge

生成 AI は既にカスタマーエクスペリエンスを改革し、幅広いユースケースを可能にしています。しかし、HAQM Web Services (AWS) では、最もエキサイティングな可能性はこれから到来するものであると認識しています。そのため、当社は生成 AI ができることの限界を試すようスタートアップに呼びかけ、HAQM Bedrock Builders’ Challenge を導入しました。

高度な技術実装、AWS サービスの採用、イノベーション、潜在的な顧客への影響を実証できるスタートアップには、100,000 USD 相当の AWS クレジットが授与されます。

実験とイテレーションのための 5,000 USD の AWS クレジットに加えて、参加者にはたった 1 つのルールが与えられました。それは、本番ワークロードを AWS 生成 AI プリミティブ (HAQM Bedrock、HAQM SageMaker、HAQM EC2 Capacity Blocks) で実行しなければならない、というものでした。大規模言語モデル (LLM) 推論の高速化から、プラスチックのリサイクル方法の再定義まで、本当に傑出したエントリーがいくつかありました。

本日は、5 社の受賞者をご紹介し、これらの受賞者の創造性と独創性がどのようにトップの座の獲得につながったのかを示します。

チームがあらゆるミーティングを最大限に活用できるように Circleback がサポート

Circleback は、AI を活用したメモ、アクション項目、オートメーション、強力なインサイトを使用して、オンラインと対面のいずれでも、チームがあらゆるミーティングを最大限に活用できるようにサポートします。Circleback は、ブリティッシュコロンビア大学の卒業生であり、これまでにもコラボレーションしたことがある Ali Haghani 氏と Kevin Jacyna 氏によって 2023 年に設立されました。以前、Haghani 氏は Stripe のサポート製品への大規模言語モデル (LLM) の最初の統合を主導し、Jacyna 氏は Tableau で予測分析に取り組んでいました。

2 人の経験を組み合わせ、HAQM Bedrock を利用することで、Circleback は、拡張可能なカスタムインサイト識別パイプラインを開発して、コンテストにエントリーしました。これにより、ユーザーは、100 を超える言語で、会話から構造化データを大規模に抽出できます。今日、HAQM Bedrock を利用した LLM を活用しているこのスタートアップは、TechCrunch で取り上げられたほか、TIME 誌において、AI メモ作成の領域で最も優れている企業として取り上げられました。

Clearly AI がプライバシーとセキュリティのレビューを自動化する方法

HAQM の元エンジニアである Emily Choi-Greene 氏と Joe Choi-Greene 氏によって 2024 年に設立された Clearly AI は、企業が業界標準と社内ポリシーに確実に準拠するようにし、それらの企業が最も重要なことに注力できるようサポートします。このスタートアップは、顧客がレビューのバックログとサイクルタイムを 90% 削減できるようにしながら、明確なリスクの可視性と実用的なレコメンデーションを、リーダーシップとデベロッパーにそれぞれ提供します。

Clearly AI は、その参入に際して、OpenAI GPT 4.0 から Claude 3.5 Sonnet に移行し、プロセス全体を通じてコンテキストを維持しながら、複雑な評価を論理的な段階に分解するのに役立つ、カスタムオーケストレーションレイヤーを構築しました。また、Claude 3.5 Sonnet への移行により、Clearly AI は HAQM Bedrock を利用して、エンタープライズの顧客の Bring-Your-Own-Cloud (BYOC) 要件をサポートすることもできます。

最近では、このスタートアップは、脅威モデリング、ベンダーリスクのレビュー、プライバシー影響評価などのユースケースで、規制が厳しい業界の顧客をサポートするために事業を拡大しています。Clearly AI を利用することで、先駆的な EV メーカーは、高品質を維持しながら、レビュー能力を 4 倍に高めることができました。

Rubbrband のメディア生成のためのワンストップショップ

AI 画像生成ツールでは、特定のユーザーの好みやスタイル基準を常に考慮した質の高いアセットを作成するのは難しい場合があります。2022 年にカリフォルニア大学バークレー校の元ルームメイトである Jeremy Lee 氏、Darren Hsu 氏、Abhinav Gopal 氏 によって設立された Rubbrband は、初心者からプロの制作スタジオまで、より強力なパーソナライゼーションを通じて、クリエイターをサポートすることをミッションとしています。

コンテスト期間中、Rubbrband は HAQM Bedrock でプロンプトエンジニアリングを使用して、AI アーティストである Roi を実装し、迅速にイテレーションしました。ユーザー制御のワークフローに重点を置くことで、Roi は個人の好みに合わせた画像を一貫して生成できます。

HAQM Bedrock を HAQM EC2 で活用することで、Roi の技術的実装は順調に進んでおり、画像作成機能と編集機能は既に完全に運用されています。今日、Rubbrband では成長率が 2 倍になり、合計ユーザー数は 50,000 を超えています。

Typewise の AI アシスタントがカスタマーサービスとセールスエクセレンスを強化

米国とスイスにオフィスを構えるリモートファーストのスタートアップである Typewise は、エンタープライズカスタマーサービスのオートメーションと最適化を目指しています。カスタマイズ可能な AI エージェントと、人間のエージェントのためのインテリジェントアシスタントを組み合わせた Typewise は、顧客とのやり取りでパーソナルタッチを維持しながら、オートメーションを迅速に実現できます。2020 年に David Eberle 氏と Janis Berneker 氏によって設立された Typewise は、権威ある Y Combinator アクセラレータープログラムからの支援を受けています。

Typewise は、コンテストへの参加にあたり、HAQM SageMaker と Low-Rank Adaptation (LoRA) を使用して LLM をトレーニングし、テストデプロイを SageMaker エンドポイントで実施しました。また、複数の並列パイプラインを実行して、モデルレイテンシーを大規模に最適化する実験も行いました。その結果、Typewise は、投機的デコーディングや key-value (KV) キャッシュなど、モデル推論を高速化する複数の方法を見つけました。

現在、Typewise は初期の製品検証を終え、欧州と米国で 40 を超えるエンタープライズ契約を獲得しています。このスタートアップは、80% のパイロットの年間ライセンスへのコンバージョンを一貫して実現しており、解約率はゼロです。

Birch Biosciences: プラスチックのリサイクルプロセスの改革

毎年 4 億トンのプラスチックが生産され、そのうちリサイクルされるのはわずか 9% です。Birch Biosciences は、プラスチックのリサイクルをより経済的かつ持続可能で循環的なものにすることに重点的に取り組んでいます。2022 年に Johan Kers 氏と Emily Duncan 氏によって設立されたこのスタートアップは、プラスチックを化学的な構成要素に分解する酵素を設計しました。それらの構成要素は再製造され、100% リサイクルされたコンテンツから作られた高品質の製品が生み出されています。

HAQM Bedrock Builders’ Challenge の一環として、Birch Biosciences は、DBTL (Design-Build-Test-Learn) サイクルを活用する酵素エンジニアリングプラットフォームを開発しました。このプラットフォームは、大量のマイクロ流体工学、高性能液体クロマトグラフィー、次世代 DNA シーケンス (NGS) データを利用して、酵素設計モデルをトレーニングおよび改良します。

2024 年、Birch Biosciences は、プラスチックのリサイクルプロセスにおける酵素のパフォーマンスに関する重要な技術的マイルストーンを達成しました。これにより、スタートアップの AI イノベーションのフライホイールが実証され、テクノロジーのスケールと商業化のための重要なメトリクスが達成されました。その後、Birch Biosciences は、同社初のリサイクルパイロットプラントを収容する新しい 6,500 平方フィートの施設に移転しました。

さらに、このスタートアップは、リサイクルテクノロジーの開発とさまざまな種類のプラスチックの研究の拡大のために、National Science Foundation、Department of Energy、Defense Advanced Research Projects Agency から注目すべき賞を授与されています。

AWS の生成 AI で何ができるかをご覧ください

Y Combinator スタートアップの 80% を含む 280,000 を超えるスタートアップが AWS を利用しており、スタートアップの立ち上げと成功をサポートするためのさまざまなプログラムとリソースが提供されています。HAQM Bedrock Builders’ Challenge の受賞者が示した創造性と技術的専門知識のレベルには驚かされました。

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