HAQM Web Services ブログ
週刊AWS – 2025/4/7週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの西村です。
今週も 週刊AWS をお届けします。
5 月 14 日 (水) 19:00-21:30 に Apache Iceberg on AWS ミートアップを開催します。次世代のデータ活用基盤を支える新しいテーブルフォーマットとして注目を集める Apache Iceberg を、AWS で活用する上でのテクニックを様々な角度から掘り下げて、新たな学びを提供する実践的なセミナーです。AWS Startup Loft Tokyo とオンラインでのハイブリッド開催ですが、現地でご参加いただいた方向けに、セッション終了後に懇親会も予定しております。ご予定が合う方はぜひ現地でご参加ください!
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2025年4月7日週の主要なアップデート
- 4/7(月)
- HAQM Bedrock announces general availability of prompt caching
HAQM Bedrock でプロンプトキャッシング機能の一般提供を開始しました。プロンプトキャッシングでは、繰り返し使用されるプロンプトの入力をキャッシュすることで、リクエストの処理を高速化と、入力の処理に必要な計算リソースが少なくなることによるコスト削減が期待できます。プロンプトキャッシングは現在、AnthropicのClaude 3.5 Haiku、Claude 3.7 Sonnet、Nova Micro、Nova Lite、および Nova Pro モデルで一般提供として利用できます。プロンプトキャッシングのより詳細な内容については、ドキュメントとブログをご参照ください。 - Announcing HAQM Nova Reel 1.1
HAQM Nova Reel 1.1 がリリースしました。HAQM Nova Reel 1.1 のマルチショット動画機能には、自動モードと手動モードの2つのモードがあります。自動モードでは、1つのプロンプトを入力し、最大2分までの合計動画時間を指定することで、複数の6秒動画を生成できます。一方、手動モードでは、各6秒ショットに対してテキストプロンプトとオプションの画像を入力できる詳細な制御が可能です。HAQM Nova Reel 1.1 は現在、米国東部(バージニア北部)で利用できます。 - HAQM FSx for NetApp ONTAP now supports ONTAP Autonomous Ransomware Protection
HAQM FSx for NetApp ONTAP で、ONTAP Autonomous Ransomware Protection(ARP)をサポートしました。ARPは、NetApp ONTAPの機能で、ファイルシステムの異常な活動を積極的に監視し、潜在的な攻撃を検出した際に自動的にONTAPスナップショットを生成することで、より広範なランサムウェアやマルウェア攻撃からビジネスクリティカルなデータを保護します。ARP は、FSx for ONTAP が利用可能なすべてのAWSリージョンのファイルシステムで、追加費用なしでご利用いただけます。
- HAQM Bedrock announces general availability of prompt caching
- 4/8(火)
- HAQM EC2 C6in instances are now available in AWS Asia Pacific (Osaka) Region
HAQM Elastic Compute Cloud(HAQM EC2)C6in インスタンスが大阪リージョンで利用可能になりました。第3世代のIntel Xeonスケーラブルプロセッサーを搭載し、AWS Nitroシステム上に構築されたこの第6世代のネットワーク最適化インスタンスは、第5世代の同等インスタンスと比較して2倍となる最大200Gbpsのネットワーク帯域幅を提供します。 - HAQM S3 Tables are now available in four additional AWS Regions
HAQM S3 Tables が 大阪リージョンを含む4つのAWSリージョンで新たに利用可能になりました。S3 Tablesは、Apache Icebergサポートを組み込んだクラウドオブジェクトストアで、汎用 S3 バケットに保存された Iceberg テーブルと比較して1秒あたりの処理トランザクション数が最大10倍向上します。 - Announcing HAQM Nova Sonic, a new speech-to-speech model that brings real-time voice conversations to HAQM Bedrock
音声理解と生成を1つに統合した新しい基盤モデルの HAQM Nova Sonic を発表しました。HAQM Nova Sonic は、様々な話し方のスタイルの音声を理解し、アメリカ英語やイギリス英語のアクセントで、表現豊かな音声を生成でき、HAQM Bedrock 上でリアルタイムの会話型 AI アプリケーションを構築することを可能にします。さらに、企業データをもとに Retrieval-Augmented Generation(RAG)を使用した関数呼び出しとエージェントワークフローにもアクセスできます。現時点ではアメリカ英語とイギリス英語が対象となっていますが、近日中に他の言語にも対応予定です。
- HAQM EC2 C6in instances are now available in AWS Asia Pacific (Osaka) Region
- 4/9(水)
- HAQM Q Developer expands multi-language support within the IDE and CLI
HAQM Q Developer は統合開発環境(IDE)および Q Developer CLI における多言語サポートを発表しました。サポートされる言語には、中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、スペイン語、韓国語、ヒンディー語、ポルトガル語など多数の言語が含まれており、さらに多くの言語が利用可能です。これにより HAQM Q Developer を活用して、システムアーキテクチャの設計、ドキュメントの生成など、開発者がもっとも使いやすい言語で、より自然でスムーズに対話できるようになりました。詳細についてはこちらのブログをご参照ください。 - HAQM Aurora now supports PostgreSQL 16.8, 15.12, 14.17 and 13.20
HAQM Aurora で PostgreSQL バージョン16.8、15.12、14.17、13.20 をサポートするようになりました。このリリースでは、PostgreSQLコミュニティが2025年2月20日にリリースしたバージョンをサポートしており、PostgreSQLコミュニティによる製品の改善とバグ修正に加えて、Babelfishの新機能など、Aurora 固有のセキュリティと機能の改善が含まれています。詳細については、リリースノートをご参照ください。また、当該バージョンにおいて、ベクトル埋め込みのための拡張機能である pgvector 0.8.0もサポートしています。これにより、検索拡張生成(RAG)アプリケーションで Aurora を使用する際、フィルター利用時の PostgreSQL クエリプランナーのインデックス選択が改善され、クエリのパフォーマンスの向上と検索結果の品質改善が期待できます。 - New Guidance in the Well-Architected Tool
最新のWell-Architectedフレームワークのアップデート内容がWell-Architected Toolで利用可能になりました。このリリースでは、78 の新しいベストプラクティスの更新と改善が含まれており、より安全で、持続可能で、スケーラブルで、回復力のある環境とワークロードを構築するための実用的なガイダンスを提供しています。詳しくはドキュメントをご確認ください。
- HAQM Q Developer expands multi-language support within the IDE and CLI
- 4/10(木)
- HAQM S3 Express One Zone reduces storage and request prices
HAQM S3 Express One Zone のストレージ料金が 31%、PUT リクエスト料金が 55%、GETリクエスト料金が 85% 値下げされました。さらに、S3 Express One Zone のデータのアップロードとデータ取り出しに関する 1GB あたりの料金が60%値下げされ、512KB を超えるリクエストだけという制限はなく、すべてのバイトに対してこれらの料金が適用されるようになりました。詳しくはこちらのブログを参照してください。 - Announcing vertical scaling and horizontal autoscaling in HAQM ElastiCache for Memcached
HAQM ElastiCache for Memcached が 独自設計型 Memcached に対する垂直スケーリングと水平方向の自動スケーリングに対応しました。手動での介入なしに独自設計されたMemcachedキャッシュの容量を自動的に調整できるようになりました。この機能のリリースにより、ElastiCache for Memcached クラスターのコンピューティングとメモリリソースを動的に調整できるようになり、より大きな柔軟性とスケーラビリティを提供します。また、HAQM CloudWatchメトリクスを使用した水平方向へのスケールインまたはスケールアウトのタイミングを判断することで、低コストで安定した予測可能なパフォーマンスを維持できます。 - Introducing two new HAQM EC2 I7ie bare metal instances sizes
2つの新しいEC2 I7ieベアメタルインスタンスの提供開始を発表しました。I7ie インスタンスは、3.2GHz のオールコアターボ周波数を備えた第5世代Intel Xeonスケーラブルプロセッサを搭載しています。metal-24xl と metal-48xl のサイズがあり、それぞれ96 および 192 vCPU を備え、最大 100Gbps のネットワーク帯域幅と 60Gbps の HAQM Elastic Block Store (EBS) 帯域幅を提供します。これらのインスタンスは現在、米国東部(バージニア北部、オハイオ)、米国西部(オレゴン)、ヨーロッパ(フランクフルト、ロンドン)、およびアジアパシフィック(東京)リージョンで利用可能です。
- HAQM S3 Express One Zone reduces storage and request prices
- 4/11(金)
- AWS simplifies HAQM VPC Peering billing
AWS リージョン内の異なるアベイラビリティーゾーン(AZ)間の VPC ピアリングの使用状況を、簡単に確認することができるようになりました。これまで、VPC ピアリングの使用量はリージョン内データ転送使用量として記載されており、VPC ピアリングの使用量と料金を理解することが困難でした。今回の変更により、 VPC ピアリングのコストを容易に理解できるようになり、コスト、パフォーマンス、管理のしやすさに基づいて適切なアーキテクチャを選択できるようになります。もちろん、利用料の変更といった影響はありません。 - Announcing 223 new AWS Config rules in AWS Control Tower
AWS Control Tower がセキュリティ、コスト、耐久性、運用などの様々なユースケースに対応する 223 の追加のマネージドコンフィグルールを Control Catalog でサポートしました。このサポートにより、AWS Control Tower から直接、追加ルールの検索、発見、有効化、管理が可能となり、マルチアカウント環境でより多くのユースケースに対応したガバナンスを実現できます。
- AWS simplifies HAQM VPC Peering billing
新しく OpenSearch Magazine が開設されました。OpenSearch は、フルテキスト検索や分析機能を提供するオープンソースの検索エンジンで、ログ監視や、セキュリティ領域での SIEM、生成AI アプリにおける RAG 検索と幅広い活用用途があります。OpenSearch Magazine では、そんな OpenSearch の重要なアップデート情報や活用事例を定期的にお届けするもので、すでに OpenSearch Magazine Vol. 1 はでておりますので、ぜひチェックしてみてください。
それでは、また来週!